旅行1日目の後半、新千歳空港→苫小牧フェリーターミナルに到着し、太平洋フェリーの「いしかり」に乗船しました。
太平洋フェリーの苫小牧〜仙台〜名古屋の航路は、日本国内のフェリーにおいて最長距離・最長時間を誇り、またそれを担うフェリーも快適で面白いと聞いていたので、フェリーと船旅の魅力を知ることができると思い、非常に楽しみにしていました。
今回は、苫小牧フェリーターミナルの光景と、いしかりへ乗船し出港までの行程をご紹介します。
なお、旅行するにあたり「新しい旅のエチケット」を参考に、3密を避ける・体温測定・手指消毒・マスク着用など、感染防止対策を最大限行っております。
苫小牧西港フェリーターミナルの光景
苫小牧西港フェリーターミナルは、ターミナルのビル屋上まで登ることができました。
屋上に至る最上階の室内は、フェリーの資料館のように展示物がたくさん掲示されていたので、フェリー乗船前に時間をつぶすのにもいいかもしれません。
これから乗る太平洋フェリーのいしかりです。
出港まであと1時間というところ、フェリーの先端部と左舷後部では車両甲板への扉が開き、今まさに貨物自動車や自家用車・バイクといった乗り物が積載されていきます。
普段道路で出会っても大きいなと思うトラックやトレーラーが次々と進入していき、フェリーという船の大きさを実感します。
苫小牧西港フェリーターミナルでは太平洋フェリー以外の発着もあるようで、合計3隻のフェリーが停泊していました。
こちらは商船三井の運行する苫小牧〜大洗航路の「さんふらわあ ふらの」ですね。
こちらはシルバーフェリーが運行する苫小牧〜八戸航路の「シルバープリンセス」。
どのフェリーもデザインや塗装が全く異なっていて見ていて飽きません。
いしかり船上から苫小牧西港を眺める
いしかりが乗船開始の時間になったので、早速乗船しました。
なお、乗船前にはターミナルにある窓口で乗船名簿への記入、乗船券の受け取りといった手続きが必ず必要になります。
写真の赤い車の上からこちら側に伸びているボーディングブリッジを通って乗船してきました。
先ほどまでいたフェリーターミナルはこちら。
フェリーターミナルの周りには巨大なサイロがいくつもあり、北海道が農業が特に盛んな地域ということが実感できます。
フェリーターミナルとは反対側の岸には出光のタンク群が存在しています。
デッキ上はこのような感じで非常用設備や排煙のための構造物などありますが、他人とのソーシャルディスタンスをとるのに十分なスペースがあると共に、大変見晴らしがよく、この船旅の途中何度も訪れて船から見る景色というのを楽しませてもらいました。
フェリー中央に位置して一番目立つものは煙突(ファンネル)です。
太平洋フェリーのTとFのマークがデザインさており、背景の空にもよく映えます。
そして、白地が夕陽や朝日など特徴的な光に染められている姿は大変美しく、今回の船旅の中で何枚も写真を撮りました。
夕陽が沈んでいきます。
写真見えている夕陽が沈んでいく山々は、おそらく昼間にいた支笏湖の方角、樽前山や風不死岳だと思うんですがどうでしょう?
陽が落ちた所で、隣に停泊していた大洗行きのさんふらわあ ふらのが先に出港していきました。
さんふらわあ ふらの全長は約200m、全幅も27.2mとでいしかりとほぼ同等ですが、総トン数を見るとひと回り小さいようです。
とはいえ、この巨大なフェリーが岸を離れ海面を騒がせながら出港していく場面は迫力がありますし、見ていて面白いですね。
すっかり日も暮れて、夜の空になってきました。
いしかり艦上では照明が点き、暗闇に白い船体をはっきりと浮かび上がらせます。
煙突に描かれている船の所属を表す「ファンネルマーク」も専用の照明で煌々と照らされて、遠方からでもはっきりと太平洋フェリー所属の船ということがわかることでしょう。
仙台、名古屋に向けていしかり出港
いしかりの出港時間は19時です。
夕日に照らされる苫小牧とフェリーを撮影した後は部屋に戻っていたのですが、出港前に鳴らされる銅鑼の音を聞いて再びデッキに出てきました。
出港直前ともなると、港湾の作業員・いしかりの作業員の方々の手によって手早く準備がされています。
さっきまでいしかりと港を渡していた車用のタラップも素早く収納され、次いで船を留めていたロープが次々に外されていきます。
ここまできたらあとは出港まであっという間で、いしかりは港とは反対側に横向きに移動を開始しました。
船は普通前後に動きますが、「サイドスラスター」という横移動のための装置がいしかりには3台搭載されており、そのため狭い港の中でも俊敏に動いて離岸できるそうです。
フェリーターミナルの夜景を見ながら1日じっくり楽しんだ北海道を後にします。
いしかりは離岸した後、船首をあっという間に港の出口へ向け、太平洋へと向かって進んで行きました。
これから2泊3日・40時間をかけて1330キロを旅する船旅の幕開けです!
では、次回以降もフェリーいしかりや船旅の感想をご紹介してきます。
新着記事